イギリスの心理学者で大学教授の
リチャード・ワイズマンが、
過去にスコットランドのエジンバラで行った
社会実験の結果が、驚くべきものだったので
紹介します。
その社会実験は、落とした財布が
持ち主の元に戻ってくるのは、
財布の中身に左右されるかどうかを
調査するものでした。
財布を落とす実験の内容
財布を240個用意しました。
内訳は、現金やカードなどと一緒に、
・赤ん坊や小さな子供の写真を入れたもの
・子犬の写真を入れたもの
・老夫婦の写真を入れたもの
・家族の写真を入れたもの
・写真は無いものの寄付証明書や献血証明書を入れたもの
・写真、寄付や献血証明書のいずれも入っていないもの
それぞれ40個ずつです。
そして240個の財布全てをランダムに
エジンバラの街中にばらまきます。
しばらくして240個の財布のうち、
100個が「元の持ち主」、
この場合ワイズマン教授の元に戻ってきました。
この調査を分析した結果、
次の事実が明らかになってきました。
財布を落とす実験結果
写真、寄付・献血証明の
いずれも入っていない財布40個のうち、
戻ってきたのは6個、つまり15%でした。
一方、
赤ん坊や小さな子どもの写真が入った
財布は大きな違いを見せました。
こちらは40個中35個、
つまり88%が戻ってきたのです。
その他の財布で戻ってきたものは、
かわいい子犬の写真入りが21個、
家族の写真入りは19個、
老夫婦の写真入りは11個でした。
しかし、寄付・献血証明書が入った財布は
たった8個しか戻ってきませんでした。
これは写真も寄付証明書も
一切入っていない財布とほぼ変わらない結果です。
調査結果についてワイズマン教授によれば、
赤ん坊や子どもの写真は拾った人の情けを
助長するからだろうと言います。
拾い主の心に責任感が生まれ、
財布を元の持ち主に届けようと思うのです。
一方、寄付や献血の証明書が示す
社会的貢献度は、拾い主の行動を
変えるほどの訴求力を持っていません。
この結果を見れば、
財布に赤ん坊・子ども、または
犬・猫の写真を入れておくと、
落とした財布と再び巡り合う確率が
上がるということは言えるようです。
念のために何か入れておくと
いいかもしれませんねw
出典元:chietoku.jp
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